ヘタレのやなさん

坂井市三国町で農業をして気ままに生きている記録です

痛みを知るものと嫌われる勇気

三国は雪が降っていますが、ほとんど積もっていないので、剪定作業が出来そうです。ものすごい雪が積もるのでは?とドキドキしながら夜を過ごすので、なかなか寝られません。外はものすごい風で、家全体が揺れるので、それも寝られなくなる要因になっている感じです。

 

昨日、セントピアで後輩に会いました。彼は就農を目指していたのですが、契約の関係で折り合いが合わずに、就業という道を選択した一人です。

 

ちょっとした世間話をしたあと、先日の「就農出来なかったら仕方なく就業するという考え方が不愉快」という言葉が頭をよぎってしまい、以前も聞いたのですがもう一度「チャンスがあれば就農したい?」と聞いてみました。答えは「やりたい」とのこと。

ただ年齢的な問題と、お金の問題があって、就農したいけど現実はかなり難しいと感じているようでした。

 

彼は就農を諦めて仕方なく就業を選んでしまったのですが、私は出来るだけ応援したいと思っています。ただ、私も彼を就農させるだけの力はありません。出来るのは、挫折をしたことのある経験から痛みを知ることを知っているので、彼に寄り添うことだけです。

 

失敗や挫折を経験したことのない人には、痛みというのが分かりません。また自らの成功した方法は知っていますが、失敗した時、挫折した時のリカバリーや回避方法を知らないことが多いです。

 

成功した人の話は、人に希望を与えます。自分も出来るんじゃないかって。でも、成功って、意外と再現性は低いのです。一番わかりやすい例が自動車業界で、早くから製造しているトヨタやホンダといったところは、ずーっと安定して経営していますが、それらの成功例を元に、彼らと肩を並べる新たな自動車メーカーは生まれてきません。世の中は、最初に成功をつかんだものに対してのみ大きな成功を与えるのであって、2番手3番手というのは1番手の成功には届かないのです。

農業も同じだと思います。人と同じようなことをしても、絶対に成功しない。

 

ただ、成功はしないかもしれないが、失敗しにくい方法っていうのは再現性が高いと思います。失敗しにくい方法とは”時間”というリソースの力を使うこと。かのウォーレン・バフェット氏が株だけで成功した理由としてよく話されることが「人はゆっくりとお金持ちになることはしない」ということ。

この言葉、ものすごく深いと思うのです。

 

連日、同じような話ばかりしてしまい、嫌われるかもしれません。でも、これって物事の本質だったり、人としての資質だったりするところだと考えているので、嫌われてもいいから、機会があれば何度でも書くかもしれません。

 

それでは。