ヘタレのやなさん

坂井市三国町で農業をして気ままに生きている記録です

農業で食っていくのではなく、利益よりも低い生活費にしていく

おはようございます。今朝は朝から雨ですね。

今日はお休み・・・といきたいところですが、昨日の片付けが残っていたりと、意外とやることがたまっています。

 

まずは事務作業から(笑)

年度末なので。

 

一昨日ぐらいに、とある農家さんから「農業で食っていけるようになったか」と聞かれたのですが、実際のところ農業での利益はほとんどないのです。むしろ補助金も農業につぎ込んでいるので、生活費はほぼ別の収入からって感じですね。

 

まぁ、全く利益がゼロっていうわけではないのですが、結局は事業を継続するための資金にするために置いています。また来年ぐらいから日本政策金融公庫の返済が始まるので、ある程度手元に資金を残しておかなきゃなぁっていうのもありますね。

 

もともと日本政策金融公庫との話し合いの中で、返済猶予を最大の5年に設定してくださいとの話だったのですが、福井県信連から、みんな3年で設定しているので3年にしておいてくださいとのことなので3年にしています。

金融公庫との話し合いの中でなぜ最大の5年が出たのかというと、資金繰りがギリギリになりやすいので、何か事業の拡大をするときに資金が足りないという事態が発生する恐れがあるから余裕を持たせるためにっていう意味があったのですが、まさしく今年がその予想通りのことが起きています。やっぱどれだけ事業計画を見ているのかっていうところで、金融会社の質が変わってきますね。

 

実のところ、公庫との最初の面談で断れた時は、あまり公庫に対していいイメージはなかったのですが、2回目の事務所まで直接行った時に、対応してくれた公庫の偉い人との話の中で、事業計画や資金繰り表を見てもらい、そしてこういう問題点があるよねとかいろいろと予測をされ、おお~すげ~、やっぱ上になる人は見ている視点が違うなぁ~って感じてしまいました。なので、お金を借りるのであれば、直接日本政策金融公庫に借りたほうがいいのではないかと思ったのです。(今回の無利子融資の場合は福井県信連もかかわってくるので、仕組み上、公庫から直接借りるっていうことは出来ないみたいですが)

・・・話はそれてしまいました。^^;

 

始めから農業をしている人からしたら分からないと思うのですが、どんな事業でもある程度、資産を作ったり投資をしないと利益が出ないです。基盤があるのであれば少ない投資で初年から利益は出ますが、全くゼロからスタートだと赤字になりやすいのではないかと感じます。中には運よく黒字になる人もいますが。^^;

 

あと経営の技術。長い間サラリーマンをしていると、働いてから収入を得るっていう感覚になってしまいます。しかも毎月収入があるって感じで。

農業の場合だと、他の事業でもそうだと思うのですが、まずは投資(お金を使う)をしてから働いて、出来たものをお金に変えていくっていう作業をしないと収入が出来ないのです。お金の流れが全然違うことを理解できないと、サラリーマンから農業をする場合は結構大変ではないかと思ったりします。
なので、うまく作れば毎月収穫できる白ネギをやりたいっていう新規就農者が増えるのも仕方がないのかなって感じもしますね。

 

で、私の感覚だと農業って株とかと同じで、投資してうまく値上がり、売れば利益になるけどそうでなければ含み損になるって感じのイメージです。なので農業で生計を立てるっていう感覚はちょっと危険ではないかと思っていたりします。わかるかな?ちょっと難しいかもしれん・・・。

 

具体的にいうと、農業の利益って生活のためではなく、事業を拡大するためだと思うのです。生活に関しては、様々な所に投資をすることでリスクを分散して、そして出た利益の範囲で生活をしていくっていうのが正しくて、生活のために収入を上げるっていうのはかなり厳しいのではないかと思ったりします。

 

数式で表すとこんな感じかな?

 

収入(利益) = 生活費  これはダメ。

これだと生活費が多くなれば収入を上げないと成り立たないし、収入が増えたら生活費も増えてしまう。

 

利益 > 生活費 これを目指す。

これだと生活費を利益より低いレベルで維持すれば、生活が破綻することがない。

 

なので農業の収入で生活費を稼ぐっていう感覚ではなく、得られた利益よりも低い生活費にしていくっていうのが、私の目指すところであったりします。

 

それでは。