夕方、梨の摘果をしていたら、隣の梨畑の人から「病気の木を早めに切ってくれ。病気がうつるから。」と言われました。何のことやらさっぱり分からなかったのですが、葉が出なかった梨の枝を切ってどこかに持っていかないと、病気が伝染するとのこと。
う~ん?初めて聞いたぞ。そんな話。黒星病であれば湿度と風で伝染するのはわかるけど・・・。
葉が出ている枝もあるのだけど、ほとんど葉が出ていないので、もう駄目だろうなぁとは思っていたけど、「早く切れ」って言われたのは初めて。しかも伝染するってどういうこと?仮に伝染するんだったら、ほかの木にもうつっててもおかしくないのだけど・・・。
よくわからないので、農林事務所の三輪さんに電話で確認。あとで思えば、もしかしてお休みだったかも・・・ごめんなさい。
三輪さんの話だと、梨の葉が出ていないのは萎縮病の可能性があるとの話。幹や枝にキノコらしきものはないか?と聞かれたけど、う~ん、そんなものないよ。
とりあえず葉が出ていない枝は、今の時期でも切っていいらしい。切り口にはトップジンを塗ることを忘れずにとのこと。
切っていいのはわかったけど、伝染するってホント?って聞いたら、伝染するのかしないのか、今のところ科学的な根拠がないらしい。ふ~ん、そうなのかぁ。でも、隣の人にそれ言っても逆ギレされるだけだろうし、切ってもいいのであれば揉めるのもめんどくさいので切っておくか。
後でネットで調べてみたら、キノコのような菌による萎縮病と土壌のカビによる萎縮病があるらしい。
[ナシ萎縮病の担子胞子による感染拡大について ]
http://www.jppn.ne.jp/jpp/s_mokuji/20160707.pdf
おそらく空気感染していくのはキノコタイプの菌による萎縮病。三輪さんが「キノコない?」って聞いてきたのはこのことだろう。これがあると、隣の畑の人が言う通り、病気が伝染していく。上記のPDFにある写真ではキノコには見えないのだけど、明らかに梨の木の肌と違うものが張り付いていたら、萎縮病の原因となるキノコの可能性があるみたいだ。ちなみにだけど、問題の梨の木にはそんなものはない。
おそらくだけど土壌のカビか、もしくは梨の切り株が原因のような気がする。
土壌のカビも土壌消毒をしないと広がるだろうし、梨の切り株はキノコが付きやすい。すぐに広がるっていうわけではないだろうけど、早めに対応をするのがいいかもしれない。
対応をどうしたらいいのか、ネットで調べてみたらこんなのが出てきた。
[これからの梨の栽培管理について(第4号) - JAなのはな]
https://www.nanohana.or.jp/einou/file/31/nashi/nashi4.pdf
[果樹の病害虫防除技術 - 農研機構]
https://www.naro.go.jp/training/files/reformation_txt2012_c18.pdf
まずは病気の部分を取り除くのが先で、次にすべての実を落として樹勢の回復に努めるって感じかな。あと土壌消毒についても効果があるみたいな話。なんにせよ、萎縮病の梨の木からはあまりいい実は採れなさそうなので、今年はあきらめてもいいのかもしれない。
それでは。