規模決定根拠の話の続きになります。
これもネギで就農予定の研修生が申請時に却下された話です。
農薬を散布するための乗用管理機・・・ハイクリブームを補助金で購入しようとしたところ、過去に就農した研修生でハイクリブームを購入した人はいなかったようで、何故ハイクリブームがいるのか?という話になったそうです。
ちなみにハイクリブームとはこんな感じのものです。
露地ネギの場合、機械化することで大規模化しやすいので、出来るだけ初期段階で設備投資をすることで規模拡大のスピードが速くなると思います。ハイクリブームも効率化には非常に有効だと思うのですが、なにせ今までの研修生でハイクリブームを申請している人はいないとなると結構、担当者を納得させるのは難しいかなって感じがします。
ただセット動噴で防除をした場合、10a散布しようとしたら、だいたい1時間弱かかるはずなのです。もちろんセット動噴をフルパワーにすればもっと早く散布可能だと思いますが、圧力が強すぎて散布竿をまともに持つことが出来ないのと、ホースを引きながらだと早く移動できないので、全体に散布するのは難しくなってくるかなと思うのです。
露地ネギで就農する人は、最低でも1haぐらいの面積をこなすかと思います。仮に10aあたり1時間で散布できるとすると、1ha散布するのに10時間かかります。うーん、現実的ではないと思います。(汗)
ハイクリブームで10aを散布する場合、近所のネギ農家さんの防除を見ていたら、だいたい15分程度で終わっている感じなのです。もっと短いかもしれません。仮にハイクリブームで1haを散布した場合、2時間半で散布できることになります。(圃場が離れていなければの話ですが)
※あっ、タンク量にも拠りますね。何回か薬剤を作る必要があるので、実際はもっと時間がかかりそうです。
じゃあ、今までに就農したネギ農家さんはどうしているかというと、ブームを借りて散布していたり、散布回数を減らしたりしている感じがしますね。
経営計画上、借入金を返済できるのであれば購入してもいいのではないかと思うのですが、ハイクリブームはちょっとしたトラクター並みの価格になるのでなかなか悩ましいところです。
中古でも補助金が使えたら、少しは選択肢が出来そうなのですが。
それでは。