ヘタレのやなさん

坂井市三国町で農業をして気ままに生きている記録です

資金繰り表の作り方-その10-

前回の続きです。

 

kadonoyanasan.hatenablog.com

 ここまでの支出予測を入力してみました。

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農業支出(収入未入力)

画面では細かいので見にくいかもしれませんが、何も収入がない場合、年末の時点で16,700千円ほど赤字になることがわかります。ここから収入の予測を入れていきます。
まず分かりやすい補助金助成金を入力していきます。

・園芸産地補助事業
・小農具補助事業
この二つの事業は、対象となる金額分が自身の通帳に振り込まれますので、設備等購入する月もしくはそれ以前に同額の金額を入力しておきます。

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入力例

・次世代投資資金
就農時45歳未満であればもらえる助成金ですが、支給は年2回に分けられます。市町によって実行月が変わるかもしれませんので、就農予定地が決まれば市町の担当者に確認を取ってください。坂井市の場合は、3月・9月が実行月のようです。

・就農奨励金
就農時45歳以上の場合、国からの次世代投資資金が使えないので、福井県独自の就農奨励金が出ることになります。こちらは、私自身もらっていないので、実行月や金額は不明です。

 

・家賃補助
45歳以上の県外出身者がもらえる助成金です。いちおう福井県の事業だと思うのですが、市町によってはもらえないという話も聞いています。これも年齢的に私は対象外になります。

 

・定住促進
・空き家活用
この2つの助成金坂井市独自のもののようです。他の市町ではまた別の助成金があるかもしれませんので、就農予定地が決まれば市町の担当者に聞いてみるといいでしょう。
坂井市の場合、この助成金の実行月は、3月、6月、9月、12月です。金額は空き家の家賃や状況によって変わりますので、これも担当者に聞いてみてください。

 

・各作物の売上
JAに出荷する場合は、出荷して2~3週間後に売上が入金されることがあります。それを見越して、だいたい出荷の1か月後に売上があるように入力していきます。
JA以外の場合は、出荷先に問合わせてみてください。

入力が終わるとこんな感じです。

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収入入力後(借入金未入力)

入力後、年末の残高を見てみると7,123千円の赤字です。このままでは経営が成り立たないので、資金繰りが黒字になるように自己資金を増やしたり、借入金を増やして調整していくことになります。
ちなみにですが、年末時点の赤字額をそのまま借入金額にすると、就農2年目の1月に再度赤字になります。次の売上が入ってくる月までの運転資金も準備しておかないと、大変なことになります。

あと忘れてならないのが、家計への支出です。今回、家計への支出はゼロにしています。しかし、ゼロのままですといずれ自己資金が尽きてしまうので、家計に支出が出来るだけの売上を確保しつつ、資金繰りが黒字になるような計画を立てていく必要があります。
さらにいうと、借入金を返済していけるだけの資金も必要になってきます。

これを5年分作ることで、公庫やJAバンク福井信連との話し合いもしやすくなると思います。

これでひとまず資金繰り表の作り方を終わりにします。
次回は、書き忘れていたことの補足と今回作ったフォーマットを公開したいと思います。
それではこの辺りで。