ヘタレのやなさん

坂井市三国町で農業をして気ままに生きている記録です

お薦めの作物は人それぞれ。自分で見つけるしかない。

山火事のニュースで、ちょっとドキドキしてます。だいぶ気を使いながら火を使っているのですが、それでも不安になると夜中でも火が消えているか見に行ったり・・・

 

さて、前回売り上げ1億円のネギ農家さんの話をしましたが、ふと「ネギって儲かりますよね?」っていう話を思い出したので・・・・

 

ネギといっても白ネギ(長ネギというところもあるけど)は、福井県内で作っている農家さんが増えている感じですね。単価が高いというより、機械化しやすいので大規模に栽培できるのが魅力だったりします。うちの村でも大規模にネギをやっている農家さんもいますね。

 

農業って、生産できる農地が広がれば広がるほど生産量が増えます。当たり前ですよね。作業を機械化しやすいネギは、ある程度まで農地が広がるとそんなに人手もかからなくなってくるので、農地を広げれば広げるほど利益が残りやすくなります。

 

難点は、栽培期間が長いこと。栽培期間が長いほど、病気や災害のリスクにさらされます。

 

前回の記事のネギ農家さんも、たぶんですが作業の機械化を進めているんじゃないかな?そうでなければ大規模な経営は難しいかと思います。

 

じゃあ、新規就農で考えた場合、ネギはお薦めなのかというと・・・微妙です。

新規就農者の場合、ネギで就農する場合の最大の問題は、土地の確保です。大規模経営が出来やすい作物ですが、大規模にしないと稼ぎもソコソコで落ち着いてしまうことになります。

 

ネギで就農した人の多くは土地の確保に苦労するそうです。次に人の確保。

なので、もともと農家出身で土地を持っているとか、地元の有力者との繋がりがあって土地が確保しやすいとか、そういう環境にならないと難しいのではないかなって思います。

 

また、ネギ農家さんの共通する問題点としては、農地や人を大量に囲みやすいので、他の農業者さんから良く思われにくいといった点もありますね。農地を広げやすいけど、草刈りや基本的な圃場管理をしなければ周りに迷惑をかけますし、働く人の引き抜きとかでトラブルがあるっていう話もたまに聞いたりします。

 

じゃあ、お薦めの作物は何?って話になるかもしれませんが、私の答えは「そんな作物はありません」です。一番いいのは、自分に合う作物を地道に作ることだと思います。

 

例えば、今、福井県ではブドウの栽培が人気で、結構単価も高くて50mハウス一棟で約100万円ぐらいの売り上げが出るそうです。でも、私はやりたくないです。何故ならば、摘粒といって余計な粒を落として形を整えていく作業が苦手だから。形を整えたり、見栄えを良くしたりする作業は基本苦手なので、そういった作業のある作物は無理だなって。

 

今、単価の高いブドウも、やがて値が落ち着くことになってくるかと思います。全国的にも生産量は増えているので、いずれ需要より供給が上回ってくるでしょうから。なので、そういったことを見越してブドウをするのであればいいかと思いますが、高値だからとか、儲かるからっていう点で選んでしまうと、状況が変わった時が大変になるかと思います。

 

自分に合って、かつ経営的に成り立つものを、自らが探すことが大切だと思います。

 

それでは。