おはようございます。
仕事に行く前に、ニュースで気になった話を書いておきます。
2050年には農家の8割は減り、それに合わせて消滅したり減産する作物があるよっていう話です。
まぁ、うちも今年で梨を辞めるわけですが、辞める理由の一つに採算が合わないというのがあります。昨年から赤字で、今年も赤字見込み。赤字の原因になっているのが、昨年は防鳥対策やそれを設置するための費用が発生したり、萎縮病・黒星病での生産量の減少。今年に至っては、萎縮病・黒星病での生産量減少と、カラス・ムクドリによる被害増による生産量減少。そして個人防除増加の為、防除費が増えたことが挙げられます。
黒星病を抑えるには防除を増やすしか方法はなく、今年は6月から7月にかけてすいかの作業で対応出来なかったため、その間に黒星が広がってしまった経緯があります。これを対策するにはすいかの作業を減らすしかありませんが、現状すいかのほうが売上が高いので、減らすのは自殺行為になります。また、すいかの作業で梨畑に行けなかった間、カラスやムクドリが入ってきて、園の半分ぐらいが被害を受けたことに対しても、人がいないと防鳥ワイヤーが張っていても無理やり侵入してくることが分かりました。これもすいかの作業を減らさなければ、収量は増えないことになります。
記事では梨も2050年までに消滅するとのこと。梨の価格は今年やや高めになっていますが、経費がそれ以上に上がっているので、利益の出ないところはうちのように辞めていくと思います。
で、記事では消滅するとありますが、おそらく価格の決定権を持つ農家だけが残るので、2050年には梨の価格が倍以上になっているんじゃないかと感じますね。それでもある程度規模がないと採算が合わないので、小規模なところは無くなりますし。生産量は減っていくことは間違いないでしょうから。
しばらくは農産物の価格は下がっていくと感じます。スーパー等の店頭価格は上がっていきますが、それは物流費や販売店の経費が上がった分が上乗せされただけなので、農家の手元には今まで通りか、やや少ない金額になって入ることになります。
何故農産物の価格が下がるのかというと、現在、農産物は供給過多なのです。いわゆる作りすぎなのです。なので自然と価格が下がります。
食糧自給率は低いですが、価格を決めるのは流通量なので食料自給率は関係ありません。
海外の依存度を減らせば流通量が減って価格が上がるのでは?と思われますが、日本の農作物の価格が下がる以上に海外の農産物の価格が下がるスピードは速まります。円の価値が下がってきているけど、まだまだ日本には資金があるので、その資金がある限り、安い農産物が海外から入ってくるのではないかと感じます。
海外の農産物が入ってこなくなるのは、おそらく円の価値がさらに低下したときか、もしくは購買力がさらに低下したとき。日本で売っても利益にならない状態になれば、一気に海外からの農産物が減ります。それはおそらく遠くない未来。でも、あと5年ぐらいは現状のままじゃないかな。
一番可能性が高いのは、円の価値が下がる事よりも、購買力の低下。今日本国民の半数以上が生活が苦しい状態です。これがさらに増えれば、さらに購買力が下がります。
生活が苦しい世帯が増えることは、もうすでに確定済みで、きっかけになるのが増税とインフレ。
本来であれば、過度なインフレになったら増税や利上げで景気を冷やすのですが、日本の場合、デフレ時に減税をしてこなかったので、インフレが起き始めている現在増税しても、すでに購買力が下がった状態ですのでインフレを抑え込むのが難しいのではないかと感じます(生活が苦しい世帯にとってはすでにハイパーインフレに入っている感じですね、モノを買えない時代なっている)。すでに税金による景気のコントロールは失われていると感じているので、少しでもモノを買わないとか、利益を出しているところから収入を得る仕組みを作っていかないと、生き残りにくいのではないかと感じます。
それでは。