ヘタレのやなさん

坂井市三国町で農業をして気ままに生きている記録です

売上だけでみると施設園芸がいいのだけど

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梶の畑です。

今日もトラクターで耕運をします。雨が降った後なので、本当はあまりしたくないのですが、週間予報を見てみると、この先、ずっと雪や網のマークが付いているので、今やらないと草が伸び放題になってしまいます。

 

昨日から少し考えていたのですが、なぜ最近の新規就農者は露地ではなく、ハウス等の施設園芸をしたい人が多いのかな?と。

 

ハウスの方が作物を育てやすいのと、面積あたりの収穫量が露地よりも増えやすいところで、面積あたりの売り上げが売りやすいと言うところがあります。農林水産省のデータから見ると、やはり施設園芸の方が売り上げが高いです。

 

ところがです、私の周りを見てみると、特に砂丘地で就農した人の多くが資金繰りが苦しくなっているように見えます。砂丘地はリースハウスのところが多いので、毎年リース代を払う必要があり、その負担があるからだと思います。

 

現在のリースハウスの年間リース代は6m間口の50mハウス一棟で25万円ほど。多くの新規就農者は5棟ぐらい借りるので年間125万円必要になります。

売上が私よりやや高いとのことなので、だいたい500〜600万とすると、ハウス一棟あたりだいたい100万円強の売上。そこから25万円のリース代を引くと75万円。農協に出荷した場合、売上の約3割が手数料で取られるので、手数料がハウス一棟あたり30万円だとすると75万➖30万で45万円。資材や農薬、肥料、種代が売上の20%だとすると、45万➖20万で25万円。事業に再投資しないで全て生活費に当たるとしたらら25万✖️5棟で125万円が手残り。まぁ、設備の修理費や動力光熱費、人件費とか入っていないので、それらを入れたらおそらく90万円弱が実質の手残りになるのかな?と思います。

 

質素な生活であれば何とかいけるかな?家賃が5万円のところだとかなり厳しい感じ。せめて3万円以下に抑えないとあまり食べる事ができない感じになりますね。

 

リースハウスは7年間なのでそれ以降はリースの支払いがなくなります。なので、7年間だけ我慢すれば何とかいけると判断しているのかもしれませんが…それまでは資産を取り崩しながら生活しないとかなりしんどい感じもしますね。

 

労働時間で考えると、ハウスの方がやや長くなる感じがします。あとハウス栽培をしている人の多くが直売所や小売をしているのでその時間を含めると、かなりの時間働くことになります。

露地でも直売所に出す人もいますが、量が多くなるのでだいたいが農協か大口の取引先に卸す感じなので、販売の時間はさほど無いかな?

小規模だとほとんど小売や直売所という人もいるかもしれません。そうなると作業時間が多くなりますね。

 

それでは。