ヘタレのやなさん

坂井市三国町で農業をして気ままに生きている記録です

儲からない農業と辞めたくても辞められない農業

Facebookでだいぶ話が弾みました。

 

『農業が好きになれないのはやり収益を出すのがしんどいことや苦労の割には儲からないことに起因するのかもしれません』

 

引用させてもらいました。やっていることに対して利益が出ていないっていうのはモチベーションが下がる要因にもなります。その先には農業が好きになれなくて辞めていく・・・という感じになるのかもしれません。

 

ちょっと変わるのですが、農業・・・とは言えないかもしれませんが、家庭菜園の場合です。これは儲けがほとんどないと思います。まぁ、直売所で売るしたたかな人もいるかもしれませんが、自分ところで食べる分と知り合いにおすそ分けする分だけ作ることで楽しみを得る、いわゆる趣味みたいなものだと思うのです。

こういった家庭菜園が好きじゃない人は始めからやらないし、またやっている途中で好きじゃなくなった場合は辞めると思います。家庭菜園では勝手に辞めることは出来るのですが、農業はそれがやりにくい・・・というところでストレスになって、長年農業をやっている人で『農業は嫌、辞めたい』っていう人が出てくるんじゃないかと、個人的には思います。

 

何故、農業は辞めにくいのかって考えると、辞めても土地の管理をしなくてはいけないとか、農機具等設備はどうするんだ?とか、周りの目があるし・・・とか、JAや取引先に迷惑がかかるとか、様々な理由があると思うんです。あとを引き継いでくれる人がいれば、その人に譲ることで辞めることができ、ほとんどの問題も解決できると思うのです。ただなかなか後継者が見つからないとかそもそも探していないといったところがあるので、辞められないのかな?なんて個人的には思ったりします。
辞めやすさの柔軟性が出来たら、農業全体の新陳代謝も加速して、イノベーションも起きやすくなんじゃないかと思ったりしますが、まぁ、この辺りはなかなか個人では難しい話です。

 

農業が嫌いになっても辞めにくいというのが、私が考える『農業を好きになれない」人の一つの理由なのではないかと考えるのですが、話は最初に戻って、お金についても農業を好きになれなくなる一つの要因だと思います。

 

お金の問題についても、農業を辞めにくい問題と同じで、解決策はいくつかあったりします。一番わかりやすい解決策は、農業で利益を出せる仕組みを作ることなのですが、経営スタイルによって利益の出し方が変わってきます。例えば大規模農業であれば、生産コストを下げていくことで利益が出てきますし、スモール農業だと高単価の作物を作って、お客様と直接つながっていくことで利益を出していくって感じです。そのほかにも加工をして付加価値をつけたり、保存して高値の時に販売したり・・・

この辺りは農テラスの動画で勉強すると分かりやすいかと思います。

 

notera.co.jp

 

仕組みが出来上がるまでは結構時間がかかってしまいます。もともと販売ルートを持っていたり、地盤がある人はいきなり利益を出しやすいのですが、まっさらな新規の場合ですと、地道に仕組みを作り上げていく必要があると思います。

で、もう一つの解決方法としては、『半農半X』というやり方。『半農半X』の定義も人によっては様々なのですが、ここでは農業ともう一つ収入を得る方法があるものと捉えてください。これだとお金の面ではある程度不安が無くなります。ただ問題なのは、人的資本を使った『半X』だと、本来の農業がおろそかになる恐れがあったりします。

 

さまざまなやり方があるので、これが一番いいって言えないのが難しいですね。

人それぞれ、合うスタイルっていうのがありますので、それを見つけないと農業は難しいのかなって思ったりします。

 

いちおう私を知っててくれる研修生がそういった経営的な話で相談をしてきてくれた時には、こんなやり方もあるよとか、ここで勉強すればいいよとか、ある程度のアドバイスをしています。また自分の経営状態をオープンにして話をしているので、反当たりの利益とか、どういったところに経費が掛かるのかというところも実際の数字を交えながら伝えるようにはしています。逆に栽培方法については素人に毛が生えたレベルなので、なかなか伝えることは出来ないのですが。

 

それでは。