ヘタレのやなさん

坂井市三国町で農業をして気ままに生きている記録です

農業の辞め方が難しいので農業をするのであれば絶対に考えなきゃいけない

風邪をひいた感じです。

 


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農業をはじめることについての情報はいろいろあるのですが、農業を辞めることについての情報はあまり無かったりします。農テラスから農業の辞め方について動画が出ていたので、農業の辞め方について、私も少し書いておこうかと思います。

 

ちなみにですが、まだ私は農業を辞めていません。ですがいずれ辞めると思います。おまえ、そんなこと言わずに頑張れよっていう人がいるのですが、頑張った結果、最後に夜逃げや家の中で死んでいたっていうこともありますので、無責任なことを言わないでほしいと思ったりします。

 

今、高齢で農業をしている人の中で、辞め方が分からなくてダラダラやっている人が多いように感じます。下手に辞めると資材や設備が残って処分が難しかったり、誰も農地を管理してくれなくて荒れ地となって近隣から苦情を言われたり、農業で作ってしまった借金が大きくて返済が大変になったりします。

そういった問題を無くしていくのが、農業の辞め方になってくるのではないかと考えます。

 

私の農業の辞め方についての例です。

 

一番デカい問題は、お金です。特に借金や補助金ですね。

私の場合も、公庫から1,000万円近くの借入があります。補助金は設備で1,000万円、経営開始型で600万円(現時点で)、坂井市からの補助で約150万円程。今、農業を辞めたら補助金は一括で返さなければいけないので、最低でも2,000万円近くのお金が必要となってきます。補助金を返したとしても公庫からの借入金は残ってしまうので、農業を辞めた後、毎年110万円を返していけるのか?という問題も発生します。

 

補助金には返済義務期間というのがあります。この時期まで要件を満たしていれば補助金を返さなくてもいいのですが、その前に要件を満たさなくなれば返さなければいけない期間を指します。私の場合、設備の補助金減価償却期間と同じなので最大10年。経営開始型は支給が終わってから支給された月数分、農業をしなければいけないという形になります。今のところ4年なので、今年補助金が出なければ今年の4月から数えて4年以内に農業を辞めると返還義務が発生します。今年の分が出ると来年の4月から5年ですね。😅

坂井市の補助については、支給停止後、支給期間と同等の期間、農業をしながら坂井市に定住するという要件だったと思います。支給期間が約5年(研修中も含めて)。研修中の補助についてはもしかしたら義務から外れているかもしれませんが、外れていなかったとしたら、残り4年ですね。

 

公庫からの借入金の返済は9年。昨年から返済が始まったのであと8年。なので補助金の義務期間が最大で10年ですから、義務期間が終わったとしても2年間は公庫からの借入金が残る計算になります。

 

最低でも補助金の返還義務期間内は農業を続けないと莫大なお金が必要となります。補助金の返還義務期間内にお金をためて、義務期間が終わった時に貯めたお金で公庫への返済に充てられたら辞めやすくなると思いますので、そう考えたら最低でもあと6~7年ぐらいは農業しなきゃいけないのかな?という計算が出来ます。

 

農地に関しては、すべて借りているので、農業を辞めるときに契約を解除すればいいと思います。今となってはの話ですが「柳澤に農地を売るな」と言ってくれた方に感謝しなくてはいけませんね。下手に農地を所有してしまうと処分に困ってしまい、農業を続けなければいけないということにもなりかねませんから。

 

資材や設備についてですが、私の場合、この処分が一番大変かもしれません。トラクター等、大型のものは売りやすいと思いますが、小さいものに関してはなかなか買い手を探すのが難しそうです。ハウスは特に売りにくいだろうなぁ・・・

最悪は解体して滋賀に持っていくことになると思いますが・・・それもお金がかかってしまいますね。😅

 

人それぞれ、状況によって細かい辞め方が変わってくると思いますが、共通するのは限りなくゼロに持っていくことです。(残していいのは手持ちのお金だけです)

山下さんの例を使うと

・支払いを全て済ませる(ゼロにする)

・農地の委託(管理する農地をゼロにする)

・資材・設備の売却、譲渡する(ゼロにする)

・取引先への通知(取引をゼロにする)

・辞めた後の生活(最低限の生活費を残す、新たな収入を確保する)

 

といった感じでしょうか。農テラスの動画の内容は最低限絶対にやらないといけないことなので、辞めようと考えている人はもちろん、現在頑張っている人や就農しようとする人も辞め方だけは普段から考えておく必要があると思います。

 

それでは。